コニシが「中期経営計画2027(2025年3月期~2027年3月期)」を発表

概要

 コニシ㈱(東証PRM4956)は、2024年5月29日、2027年3月期を最終年度とする3か年の「中期経営計画2027(2025年3月期~2027年3月期)」を発表した。

 2027年3月期の数値目標は、売上高1,500億円(2024年3月期実績1,329億円)、営業利益115億円(同102億円)、ROE9.0%(同9.4%)、とした。

施策
  • ボンド事業(メーカー部門):電子電機、自動車向けの封止材や接着剤を開発し、新規開拓、シェアアップを図る。リペア市場の深耕開拓、土木建築補修用の新製品・新工法開発の推進。建築用シーリング材のシェアアップ(シェア約40%→45%)。集成材用、タイル用接着剤などを業界内でシェアアップを図る。サンライズ㈱は住宅用シーリング材の拡販、ウォールボンド工業㈱は壁装用接着剤の拡販。
  • 化成品事業(商社部門):自動車、電子電機業界での新規・深耕開拓の推進。HV・EV向け商品や放熱材などの新商材の拡販。半導体関連商材の販売強化。丸安産業はコンデンサ用商材の拡販。自社開発製品の上市、拡販。自動車・電子電機業界向け高耐熱、放熱タイプの樹脂材料の開発。塗料・コーティング材の開発。
  • 工事事業(工事部門):ボンドエンジニアリング㈱を中心に、社会インフラの老朽化対策工事に注力し、更なる事業の拡大を図る。土木施工管理技士などの有資格者の採用強化に注力。社内育成による資格取得を推奨。社会インフラの補修・改修・補強工事業の中で、特にリペア需要が見込まれる「橋梁分野」で相乗効果が発揮できるM&Aを推進。
所感

 同社は、昨年度に「中期経営計画2026(2024年3月期~2026年3月期)」を策定しスタートしたが、初年度である2024年3月期に営業利益目標を超過達成、今回新たな中計をスタートさせる。同社は、2030年に建設後50年以上を経過する橋梁は約55%に達すると分析、社会インフラの補修・改修・補強工事業の中で、特にリペア需要が見込まれる橋梁分野で相乗効果が発揮できるM&Aを推進する方針を打ち出している。同社の今後の取り組みが注目される。

  • 挑戦度☆☆
  • 戦略度☆☆☆
  • 期待度☆☆☆

「中期経営計画 2027(2025 年3月期~2027 年3月期)」策定のお知らせ

以上

株価算定・企業価値評価で全国対応の三澤公認会計士事務所

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