概要
㈱スマレジ(東証GRT4431)は、2025年6月12日、事業計画及び成長可能性に関する事項を発表した。
事業内容
- 飲食店や小売店が販売情報の管理・分析を行うために使用するクラウド型POSレジ「スマレジ」をはじめ、企業が経営管理に必要な情報の管理・分析を行うためのクラウドシステムを提供。
- 上記クラウドサービスでユーザーが使用するタブレット、レシートプリンター等のレジ周辺機器等の販売。
強み
- 無料:基本機能は無料で提供。販売データで店舗経営を科学する高機能クラウド型POSレジ。
- オープンAPI:会計や基幹システム等、他社サービスとの連携が容易
- オムニチャネル:M&AによりEC関連システムを取得。ネットとリアルの垣根を取り払い接客の質を向上。
- カスタマーサクセス:サポート体制の充実による高い顧客満足度が低い解約率を実現。
- 決済サービス連携:POSと決済の高い親和性利便性と顧客単価の向上を実現。
中期経営計画
2026年4月期の数値目標は、売上高94.6億円(2025年4月期実績86.7億円)、とした。
リスク
- 技術者の確保(ソフトウェアエンジニア):事業規模に応じた人材の確保や育成が進まず、事業の拡大に支障を及ぼすリスクがある。
- 特定仕入先への依存:取引量や取引条件等に変化があった場合、事業及び業績に影響を与えるリスクがある。
- 景気変動・顧客動向:電子決済市場は需要の高まりにより順調に成長しているが、景気動向等を要因とした市場の停滞に伴う決済額の縮小や、加盟店舗の減少等が起きた場合には、業績に影響を与えるリスクがある。
- Apple Inc. との関係:同社が運営するクラウド型POSレジ「スマレジ」におけるレジ機能はiOS上でのみ動作するため、Apple Inc.の事業戦略の転換並びに動向によっては、同社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。
M&Aニーズ
- クラウド系POSベンダー
- 店舗向けソフトウェア企業
- システム開発会社、SIer、制作会社
所感
スマレジは、「販売データの保有量で日本一」「キャッシュレス化の推進」「中小事業者のICT利用の促進」をビジョンに掲げ、POSやキャッシュレス決済、勤怠管理を中心にクラウドサービスを展開。経営計画として、国内クラウドPOSレジ市場にて中大規模層へ積極的アプローチのほか、ECに特化した在庫・受注管理システムを展開する「株式会社ネットショップ支援室」をM&AしたことによりEC事業者への販路拡大を図る。顧客数の獲得や顧客単価の向上に向けて積極的なM&A戦略も掲げており、同社の今後のアライアンス施策が注目される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆
- 期待度☆☆
以上