フォースタートアップスとコンフィデンス・インターワークス|発想の業務提携M&A

概要

 フォースタートアップス㈱(東証GRT7089、2024年3月期純資産2,545百万円、総資産3,241百万円、売上高3,416百万円、営業利益423百万円)と、㈱コンフィデンス・インターワークス(東証GRT7374、2024年3月期純資産5,970百万円、総資産7,184百万円、売上高7,488百万円、営業利益1,195百万円)の両社が、業務提携したと仮定した場合に想定される具体的な提携効果について検討する。

フォースタートアップス事業内容
  • タレントエージェンシー:スタートアップ企業等への人材紹介サービス、VCとともに起業をサポートする起業支援サービス、コンサルティングサービス。
  • オープンイノベーション:日本のスタートアップ・エコシステムの発展を目的としたサービス。スタートアップエコシステム拠点都市8拠点中6拠点で事業受託・協力機関参画。毎月7,000件以上のデータ更新により収集したスタートアップ24,000社の情報をもつメディア/金融機関/行政機関/グローバルDBへの情報提供、大学との共同研究を実施。国内外の投資家・エコシステムビルダーを巻き込むイベントを定期的に開催。
  • ベンチャーキャピタル:タレントエージェンシーで人材支援実績があるスタートアップ企業に対してヒトとお金を組み合わせた「ハイブリッドキャピタル」を目指した投資を実行。
コンフィデンス・インターワークスの事業内容
  • 人材派遣・フリーランス:自社に登録している労働者の中から、顧客企業が求めるスキルを持つ人材を必要期間に応じて派遣。
  • 人材紹介:求職者と企業との仲介を行い、人材を求めている企業に適切な求職者を紹介。
  • 求人広告:企業の求人情報をWebメディア等に掲載し、就業希望者への情報提供による企業とのマッチング機会を提供。
  • 受託:顧客企業から各種業務の仕事を一括/部分的に請け負い、業務指示や労働者管理を実施の上、業務代行を実施。
想定される提携効果
  • 特徴ある事業領域の確立:フォースタートアップスが有するスタートアップ企業向け人材支援サービスのノウハウと、コンフィデンス・インターワークスが有するエンターテインメント業界に特化した人材派遣や人材紹介サービスのノウハウを掛け合わせることで、「エンターテインメント業界のスタートアップ企業」にフォーカスした高品質な人材サービスや企業育成サービスの提供が可能となる。
  • 求職者の確保:コンフィデンス・インターワークスが有する媒体等を通じて求職者を確保し、同求職者情報をフォースタートアップスとシェアすることで、人材紹介サービスのマッチング力が強化される。
  • メディアの強化:コンフィデンス・インターワークスが有する「工場ワークス」、「工場タイムズ」等の求人メディア・情報メディアのノウハウを、スタートアップ企業分野に応用・横展開することで、スタートアップ企業に対する人材サービスが強化される。
  • ヒューマンキャピタリストの強化:フォースタートアップスの従業員向け教育プログラムとコンフィデンス・インターワークスの従業員向け教育プログラムを統合することで、人材サービスを提供する従業員の更なる質的向上を図ることができる。
所感

 コンフィデンス・インターワークスは、業界を狭く絞り込み、顧客企業へクロスセルで深く入り込むことで、業界特化型のバーティカル人材サービスを創出し続ける基本戦略を有している。フォースタートアップスが有するスタートアップ企業等への人材紹介サービス、オープンイノベーション、VC等の各種機能と、コンフィデンス・インターワークスが有するメディア力等が融合することで、業界特化型のバーティカル人材サービスが更に深化し、同分野で圧倒的な競争優位の状況を確立する可能性がある。両社の今後の取り組みが大いに注目される。

以上

株価算定・企業価値評価で全国対応の三澤公認会計士事務所

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