富士通が新中期経営計画(2023年度~2025年度)を発表

概要

 富士通㈱(東証PRM6702)は、2023年5月24日、2026年3月期を最終年度とする3か年の新中期経営計画(2023年度~2025年度)を発表した。

 2026年3月期の数値目標は、売上収益42,000億円(2023年3月期実績37,137億円)、調整後営業利益5,000億円(同3,208億円)、とした。(調整後営業利益は、営業利益から事業再編、事業構造改革、M&A等に伴う損益ならびに制度変更等による一過性の損益を控除したもの。)

施策
  • 事業モデル・ポートフォリオ戦略:テクノロジーソリューションを、サービスソリューションとハードウェアソリューションに分け、成長領域への投資を高めることで事業ポートフォリオの変革を実現。Fujitsu Uvanceを含む収益性の高いデジタル・クラウドサービスを中心に成長を目指す。お客様の課題に共に向き合い、ステージに応じた最適なソリューションを継続的に提供し、モダナイゼーションやクラウドシフトなどを長期的に支援。
  • カスタマサクセス戦略/地域戦略:コンサルティングのケイパビリティを2025年度までにリスキリング等により10,000人規模に拡充する。富士通の独自の強みをお客様の価値に変え、お客様資産の最適化とDX・GX(Green Transformation)を支える。日本のお客様に最適なソリューションを提供、グローバルにサービスビジネスを強化。グローバルなお客様への提供価値を高めるために戦略パートナーとのアライアンスを実現。情報セキュリティ・インシデントやシステム品質問題の再発防止に向けて、全社をあげて施策に取り組む。
  • テクノロジー戦略:AIを核にコアテクノロジーを強化し、サービスビジネスの付加価値として創出。テクノロジーによるイノベーションを付加価値に変えてお客様や社会に提供。
  • リソース戦略:人材のポートフォリオ化と育成計画を全社で進め、リスキリングやアップスキリングを中心とした施策で成長領域のリソースを拡充。人材とITを軸に事業を支える経営基盤を高度化社内実践を通じた経験・ノウハウをお客様フロントで活用し、提供価値を向上。
所感

 同社は、「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」というパーパスの実現を目指す新事業ブランド「Fujitsu Uvance」を策定、テクノロジーと業種ナレッジを組み合わせクロスインダストリーで社会課題を解決するとして、7つの重点分野(Sustainable Manufacturing、Consumer Experience、Healthy Living、Trusted Society、Digital Shifts、Business Applications、Hybrid IT)を設定している。併せて、テクノロジーを支える技術として、5つの先進技術(Computing、Network、AI、Data & Security、Converging Technologies)を選定している。同社2023年3月期業績は営業利益が過去最高を更新。同社は事業モデル・ポートフォリオを変革し、グローバル共通のサービスソリューションを強化することで、更なる成長が期待される。

中期経営計画について

以上

株価算定・企業価値評価で全国対応の三澤公認会計士事務所

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