ヒューリックが収益不動産の㈱レーサムに対する公開買付けの開始を発表

概要

 ヒューリック㈱(東証PRM3003)は、2024年9月13日、不動産にかかる資産価値創造事業、資産価値向上事業及び未来価値創造事業を手掛ける㈱レーサム(東証STD8890、2024年3月期純資産62,452百万円、総資産130,513百万円、売上高94,265百万円、営業利益22,824百万円)を完全子会社化することを目的とする一連の取引の一環として、レーサムの普通株式を公開買付けにより取得することを決定したと発表した。

狙い
  • ヒューリックが有する物件情報、及びレーサムのバリューアッドノウハウの相互活用による持続的な成長:ヒューリックは、年間数千件規模での物件情報の収集・ソーシングを行っている。一方で、レーサムは、長年の経験から蓄積された幅広いアセットクラスに対応可能なバリューアッドノウハウを有している。ヒューリックの物件情報及びレーサムのバリューアッドノウハウを掛け合わせることで、両社の持続的な成長を目指す。
  • ヒューリックが有する多様な投資家・取引先、及びレーサムの顧客網の相互紹介によるエグジット先の拡充及びエグジット戦略の柔軟化:ヒューリックは、ヒューリックによる不動産売買に加え、グループのアセットマネジメント会社が運営する公募・私募REITを通じて、国内外の法人・ファンドとの広範な取引関係を有している。一方で、レーサムは、国内外の富裕層・法人との独自の顧客ネットワークを有している。これらを掛け合わせることで、両社のエグジット先の拡充及びエグジット戦略の柔軟化を目指す。
  • ヒューリックの安定的かつ低コストの資金調達力を活用したレーサムの資金調達コスト削減及び事業拡大:ヒューリックは、本日時点でJCR長期発行体格付AA-(安定的)を有しており、安定的かつ低コストの資金調達力を有している。ヒューリックの資金調達力を活用することで、レーサムの資金調達コスト削減、及び安定的な資金調達による更なる事業拡大を目指す。
所感

 ヒューリックは、安定的で効率的な収益構造を確立している不動産賃貸業務、保有物件の建替及び都心部の好立地において開発を行う不動産開発業務、賃貸ポートフォリオ拡大のための不動産取得や不動産バリューアッドビジネス等の不動産の取得・販売を行う不動産投資業務、投資法人等のアセットマネジメント業務等を行う不動産事業、生損保の保険代理店業務を行う保険事業、ホテル及び旅館の運営業務を行うホテル・旅館事業、建築工事請負業務、設計・工事監理業務などを行っている。本件M&Aは、ヒューリック不動産事業の競争力強化に資するものであり、ヒューリックの更なる成長が期待される。

  • 挑戦度☆☆☆
  • 戦略度☆☆☆
  • 期待度☆☆☆

株式会社レーサム株式(証券コード:8890)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ

以上

株価算定・企業価値評価で全国対応の三澤公認会計士事務所

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