概要
㈱INFORICH(東証GRT9338)は、2024年10月31日、ベビーケアルーム「mamaro」の設計・製造・販売・運用を手掛けるTrim㈱(2023年10月期純資産▲31百万円、総資産269百万円、売上高372百万円、営業利益117百万円)の株式を取得し子会社化すると発表した。
狙い
Trimが製造・販売する「mamaro」は、性別問わずに利用できる、1畳程度のコンパクトな設計の完全個室型のベビーケアルーム。授乳やおむつ替え、離乳食の際などに利用することができ、商業施設や公共施設、駅やレジャー施設を中心に設置が進み、累計設置台数793台(2024年9月末時点)、累計利用回数は2024年9月に100万回に達している。INFORICHは、Trimを買収することで、INFORICHが今までに築いてきた「ChargeSPOT」設置先への展開を推進、設置数の増加を目指す。ChargeSPOTを運営しているエリアをはじめとしたグローバルへの展開も検討する。また、INFORICHが築いてきた海外の協力工場との関係性をもとに製造におけるコストの削減を行うことで、売上伸長とコストカットの両面でのシナジーを見込む。
所感
INFORICHは、中期経営計画「VISION2030」で、国内外でのChargeSPOTの展開に加え、新たな収益機会の発掘のため、プラットフォームサービスの展開を目指すことを発表。プラットフォームサービスは、国内外で培った設置先及びユーザーのネットワークを土台として、サイネージを活用した広告配信を中心とした「マーケティングソリューション」、シェアリングサービスのプラットフォームを構築する「ShareSPOT」、ゲームとの連携を行う「ゲーミフィケーション」、日本やアジアのベンチャー企業や異業種と設置場所(パートナー)とユーザー層がコラボすることで新たな体験を創出する「クロスボーダー」が含まれる。本件M&Aは、INFORICHのソリューション強化に資する戦略的な取り組みであり、INFORICHの更なる飛躍が期待される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆☆
- 期待度☆☆☆
以上