概要
㈱エル・ティー・エス(東証PRM6560)は、2023年8月31日、情報サービス事業、ERP事業、デジタルマーケティング事業を手掛ける㈱HCSホールディングス(東証STD4200、2023年3月期純資産3,680百万円、総資産4,514百万円、売上高4,592百万円、営業利益241百万円)を非公開化(完全子会社化)することを目的とする一連の取引の一環として、HCSホールディングスの普通株式及び新株予約権を公開買付けにより取得することを決定したと発表した。
狙い
情報サービス事業:システム開発案件の受注増加の際に、エンジニア不足が見込まれる中、HCSホールディングスの豊富な開発実績及びノウハウを持つエンジニアを活用する。HCSホールディングスのSalesforce事業で、同社の営業力を活用し共同で新規顧客開拓を進める他、採用・育成面で連携を深め、事業を拡大させる。OutSystems領域で協業する。
ERP事業:同社のSAP運用案件にHCSホールディングスが参画することで、エンジニアの安定稼働を確保し、育成の場として活用する。新規案件への共同提案及び共同デリバリーにより、案件単価及び収益性の向上が期待でき、採用・育成面で、共同推進によるコスト削減を実現させる。
デジタルマーケティング事業:同社のデータアナリティクス&AIサービスと、HCSホールディングスの連結子会社である㈱ビジー・ビーのフィールド業務領域のアプリ開発事業が連携することで、多様なビジネス環境におけるAI/データ活用コンサルティングから、業務実装するアプリケーション開発まで、一貫したサービスを提供する。
所感
同社は、2023年5月、HCSホールディングスの連結子会社で、フィールドDX向けアプリケーション「点検エース シリーズ」の開発・販売、および、マーケティングDX分野でのお客様へのデジタルマーケティング活用を支援する㈱ビジー・ビーと、データアナリティクス&AIサービス領域において、双方の事業シナジー創出および顧客基盤の拡大を目指した協業を開始した。本件M&Aは、同業務提携含む経営基盤の更なる強化拡大であり、同社の今後の戦略が注目される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆
- 期待度☆☆
株式会社HCSホールディングス株券等(証券コード4200)に対する公開買付けの開始及び資金の借入れに関するお知らせ
以上
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