概要
東洋テック㈱(東証STD9686)は、2023年10月27日、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について発表した。
現状評価
- ROE3.61%(2023年3月期)
- PER13.15倍(2023年3月期)
- PBR0.47倍(2023年3月期)
ビル管理事業の拡大により、売上高は12期連続の増収を達成する一方で、断続的に実施してきたM&Aに伴う費用負担等により収益に関しては低水準で推移しており、エクイティ・スプレッド(ROE-資本コスト)がマイナス、PBRも0.5倍前後で推移する状況となっており、投資家の期待に十分応えることができていない。
方針・取り組み
- 既存事業の収益改善:サービス品質の向上等により、適正な価格転嫁への取組み強化を図る。
- 積極的なM&A投資:現中計にも掲げているとおり、引続き戦略投資枠を設定し事業領域の拡大・新規事業への進出を推進する。
- 資産ポートフォリオの見直しによる資本効率の引上げ:保有有価証券の圧縮にあわせ、本業(警備・ビル管理)とのシナジーが見込める不動産投資を拡充し、資本効率の引上げを図る。
- 配当政策の見直し:適切なキャッシュアロケーション管理に基づく業績連動配当(配当性向)のみならず、業績に左右されない安定配当の観点から、株主資本配当の要素も意識した配当政策を検討する。
- 株主優待制度の新設:株主に対する日頃の支援の感謝とともに当社株式への投資魅力の向上を図る。
- 流動株増加に向けた取組強化:法人株主との交渉による流通株式拡大を図る。
以上
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