長谷工コーポレーションが戸建分譲の㈱ウッドフレンズに対する公開買付けの開始を発表

概要

 ㈱長谷工コーポレーション(東証PRM1808)は、2025年4月10日、建築物の企画設計、施工・販売、その他生活環境に関連する事業を手掛ける㈱ウッドフレンズ(東証STD8886、2024年5月期純資産5,032百万円、総資産23,823百万円、売上高33,221百万円、営業利益▲1,746百万円)を完全子会社化することを目的とする一連の取引の一環として、ウッドフレンズの普通株式を公開買付けにより取得することを決定したと発表した。

狙い
  • 商品ラインナップの拡充:長谷工コーポレーションは、細田工務店の完全子会社化後、子会社として㈱長谷工ホームを2021年5月に新たに設立し、同社をデベロッパーかつ物件販売の窓口と位置付けて、細田工務店の アッパーミドル層向け商品の市場浸透を企図している。ウッドフレンズは、東海圏において地域の特性・購買層に応じたミドルエンド層向けの商品を展開しているところ、当該ラインナップと長谷工ホームの商品 企画及びマーケティング力に伴う事業開発ノウハウを組み合わせることで、長谷工コーポレーション及びウッドフレンズの双方において取り扱い商品のラインナップを拡充する。
  • 用地情報の共有による取引の活性化:長谷工コーポレーションは、東海圏を含む全国35都道府県において戸建・分譲マンション用地の仕入、戸建・分譲 マンションの仲介・買取等に取り組んでいる。長谷工コーポレーションが有する情報と、ウッドフレンズが有する情報を相互に共有することで、双方の情報が補完され、用地取得の機会が増加すると期待されるところ、取得機会の増加によって更に情報が持ち込まれる好循環が生まれ、結果として効率的な用地仕入や事業の活性化を目指す。
  • 東海圏での事業拡大:ウッドフレンズは、東海圏において戸建住宅の施工から販売までを自社で行うノウハウを有しているところ、長谷工コーポレーション、特に長谷工ホームが有すると考えている幅広く適時性のある用地情報取得能力、ライフスタイルの変化や持続可能な社会を目指す取り組みを背景とした多種多様なニーズに応える商品企画及びマーケティング力に伴う事業開発ノウハウを組み合わせることで、長谷工コーポレーション及びウッドフレンズの双方において東海圏で未だ開 拓できていなかった客層や市場へのアプローチが可能となり、事業拡大を目指す。
  • 戸建住宅以外の建築物へ国産木質材の応用:ウッドフレンズの特徴である国産材を生かした木質材を応用し、戸建住宅のみならずマンション専有部内の木質化や構造体における鉄筋コンクリート造と木造の複合建築にも用途を見出すことで、ウッドフレンズの製材機能を長谷工コーポレーションの事業エリア全般に展開することをもって、双方の事業を活性化する。
所感

 長谷工コーポレーションは、建設関連事業、不動産関連事業、サービス関連事業及び海外関連事業を主要な事業として事業活動を推進、「都市と人間の 最適な生活環境を創造し、社会に貢献する。」を企業理念として掲げ、マンション等の企画・設計から施工までを行う総合建設業を中心に多角的な事業を展開している。特に昨今は、分譲マンションを中心に、ハード・ソフト両面から「住まいと暮らしの創造企業グループ」への飛躍を掲げ、豊かな住まいと暮らしの実現を通じて持続可能な社会づくり、企業価値向上を目指している。本件M&Aは、長谷工コーポレーションのソリューション並びに東海エリアの営業基盤強化に資するものであり、長谷工コーポレーションの更なる飛躍が期待される。

  • 挑戦度☆☆
  • 戦略度☆☆
  • 期待度☆☆☆

株式会社ウッドフレンズの普通株式(証券コード:8886)に対する 公開買付けの開始に関するお知らせ

以上

株価算定・企業価値評価で全国対応の三澤公認会計士事務所

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