概要
㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ(東証PRM8306)は、2025年2月14日、家賃債務保証及び賃料管理リスクヘッジ業務を手掛ける全保連㈱(東証STD5845、2024年3月期純資産4,759百万円、総資産21,793百万円、売上高24,510百万円、営業利益2,224百万円)を連結子会社化することを目的とする一連の取引の一環として、全保連の普通株式を公開買付けにより取得することを決定したと発表した。
狙い
- 三菱UFJフィナンシャル・グループの顧客基盤の活用:三菱UFJフィナンシャル・グループの取引先のうち全保連が業務上連携を求める取引先(アセットマネジメント・プロパティマネジメント会社、ファンド、リート及び地方銀行等)への全保連の紹介を通じた顧客基盤の拡大や家賃債務保証営業委託先の拡充を図る。
- 三菱UFJフィナンシャル・グループクレジットの使用:三菱UFJフィナンシャル・グループクレジット「わたしたちはMUFGです(A member of MUFG)」の使用により、全保連のコーポレートイメージ・信頼性の更なる向上を図り、全保連の顧客基盤の拡大を目指す。
- 商品力の向上、並びにクロスセルによる顧客タッチポイントの拡大:全保連の提供する家賃債務保証サービスに、三菱UFJフィナンシャル・グループの三菱UFJニコスが発行・提供するクレジットカード払い、三菱UFJ銀行・三菱UFJファクターが提供する多様な決済手段を活用することで、家賃債務保証サービス利用者にとって利便性・利得性のあるサービス提供を図る。三菱UFJフィナンシャル・グループにとっては全保連の家賃債務保証サービスと三菱UFJニコスのクレジットカードを中心とした自社サービスのクロスセルによる顧客タッチポイントの拡大とそれに伴う新規口座獲得機会の増加及び協定会社への決済ソリューションサービス提供機会の拡充を目指す。
- 業務効率化によるコスト削減:全保連は多数の個人顧客と取引があり、契約事務・顧客管理事務・架電事務などの事務業務が膨大であることから、事務業務の効率化を推進しているところ、三菱UFJフィナンシャル・グループのもつ契約書管理等のバックオフィス業務に関する知見・ノウハウを全保連と共有することで、全保連従業員の労働者時間短縮等を通じた事務業務の効率化によるコスト削減を図る。
所感
三菱UFJフィナンシャル・グループは、リテール事業において「お客さまの人生を支えるチカラになる」とのパーパスを掲げ、グループベースで約5,700万人の個人顧客に対して、銀行預金・貸出やクレジットカードなどの多岐に渡る金融・決済サービスを提供。現中期経営計画に合わせた組織改編により、国内リテール・SMEを所管するリテール・デジタル事業本部を設置し、「国内リテール顧客基盤の強化」をグループの主要戦略の一つとして打ち出している。三菱UFJフィナンシャル・グループの今後の更なる成長が期待される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆☆
- 期待度☆☆
三菱UFJニコス株式会社による全保連株式会社株式(証券コード:5845)に対する 公開買付けの開始及び同社との資本業務提携契約の締結に関するお知らせ
以上