概要
日本ガイシ㈱(東証PRM5333)は、2025年2月27日、熱交換器、膜装置等の製造及び販売等を手掛けるドイツDeutsche KNM GmbH(2023年12月売上高233,079千ユーロ)の株式を取得し子会社化すると発表した。
狙い
Deutsche KNM傘下のBorsigは、ドイツに本社を置く機械装置メーカーグループで、主力の熱交換器を軸に高いブランド力を誇っており、膜装置に関しては自社製有機膜を用いた膜システムの設計・施工を手掛けている。日本ガイシは、Deutsche KNMを買収することで、欧州カーボンニュートラル市場での基盤強化と分離膜を始めとした各種製品の早期社会実装を目指す。
所感
日本ガイシは、2021年に策定したNGKグループビジョンにおいて、カーボンニュートラルを戦略的なビジネス領域の一つと定め、その実現に貢献する製品開発を加速している。なかでも、分子レベルでの分離が可能なサブナノセラミック膜は、カーボンニュートラルに欠かせないグリーン燃料のガス分離工程や脱水工程において、大幅な省エネを実現し環境負荷の低減につながる。本件M&Aは、日本ガイシのソリューション強化に資する戦略的M&Aであり、日本ガイシの更なる飛躍が期待される。
- 挑戦度☆☆☆
- 戦略度☆☆☆
- 期待度☆☆☆
ドイツ Deutsche KNM GmbH の株式取得(子会社化)に関するお知らせ
以上