概要
㈱大林組(東証PRM1802)は、2023年11月6日、米国において水処理関連施設建設のプレコンストラクションサービス、コンストラクションマネジメント及び設計・施工を手掛けるMWH US Acquisitions, Inc.(2022年12月期純資産94,594千米ドル、総資産303,704千米ドル、売上高476,959千米ドル、営業利益4,915千米ドル)の株式をOaktree Capital Management, Inc.(プライベートエクイティ投資他)より取得し子会社化すると発表した。
狙い
MWHは、米国水処理関連施設建設市場における大手建設会社の1社であり、特に、大型水処理関連施設建設工事において豊富な実績と同市場での競争優位性を有している。同社は、MWHを買収することで、米国の水関連インフラ建設分野への本格的な事業展開を実現し、同社保有技術やリソースの活用、財務面での支援及び北米既存子会社との協働を通じてMWHの更なる成長を図る。
所感
同社は、国内建設事業を中核とし、海外建設事業、開発事業、グリーンエネルギー事業、新領域ビジネスを加えた全5分野への展開を前提に、事業ポートフォリオの拡充に向けて経営資源を配分し、グローバルな成長基盤を確立する方針を掲げている。特に、海外建設事業については、米国持株会社大林USA(J.E.ロバーツ大林、E.W.ハウエル、ウェブコー、JSビルダーズ、クレマー)等の継続的成長及びM&Aによる施工能力の拡大を目指している。本件M&Aは、同社米国事業の強化拡大に資するものであり、同社の更なる飛躍が期待される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆☆
- 期待度☆☆☆
以上
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