概要
㈱東陽テクニカ(東証PRM8151)は、2023年11月8日、EMC測定及び電磁環境測定業務、計測器校正及び技術アドバイス業務、海外認証取得支援サービス業務を手掛ける㈱トーキンEMCエンジニアリング(2022年12月期純資産444百万円、総資産710百万円、売上高724百万円、営業利益61百万円)の株式を取得し子会社化すると発表した。
狙い
トーキンEMCエンジニアリングは、40年近くにわたりEMC試験(電子機器が放出する電気的ノイズが他の機器へ影響を与えないこと、外部からの電気的ノイズにより電子機器の正常動作が妨害されないこと、という二つの特性を評価する電磁両立性の法規制に基づく試験)の受託サービス、EMC対策支援をはじめ、測定器校正、海外認証取得支援サービスなどを事業としている。情報通信機器から車載機器、医療機器など幅広い分野におけるEMC試験の受託サービスを提供しており、国内3か所に電波無響室を備えた計測センターを保有、車載製品試験用無響室も整備している。また、A2LAより認定を受けた高精度な校正サービスを展開している。同社は、トーキンEMCエンジニアリングを買収することで、同社の主力事業の一つであるEMC分野において両社の知見・技術力を集結し、電波無響室など施設の有効運用、多様なEMC試験ニーズへの対応や先進的なソリューション開発の推進、認定校正サービスのシナジーなどにより、さらなる事業拡大を図る。
所感
同社EMC(Electro Magnetic Compatibility、電磁両立性)事業は、自動車や情報通信機器、医療機器など、電子機器におけるEMCの分野で、電磁波環境への対応を支えるソリューションを提供しており、コネクテッドカー向けのOTA(Over The Air)計測システムなども提供している。本件M&Aは、同社EMC事業の競争力を強化拡大する戦略的M&Aであり、同社の更なる成長が期待される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆☆
- 期待度☆☆☆
トーキン EMC エンジニアリング社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ
以上
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