HENNGEが事業計画及び成⻑可能性に関する事項(2023年11月)を発表

概要

 HENNGE㈱(東証GRT4475)は、2023年11月17日、事業計画及び成長可能性に関する事項を発表した。

事業内容

 クラウド導⼊で⽣産性向上を図る企業に対し、クラウド利⽤時の障害を取り除くサービスをワンストップで提供。「HENNGE One」は、クラウドサービスを社員がどこからでも効率的に利用できるよう、安全性と利便性の両面を支えるクラウドセキュリティサービス。Microsoft365、Google Workspace、Boxなど、複数のクラウドサー ビスのID/パスワード統合と、アクセス制御による不正アクセス対策を実現する「IdP Edition」。脱PPAP対応策、標的型攻撃対策、メール誤送信/監査対応など、幅広いメールセキュリティ機能を搭載する「E-Mail Security Edition」の2つで構成。

強み
  • 組織の多様性。「テクノロジーの解放」を具現化すべく、未成熟な果実(新技術)を積極的に⾷べ続け、アーリーアダプターであり続ける。顧客に先駆けて何回も失敗を繰り返しながら、顧客に役⽴つ技術を⾒極め、それを広く提供していく。
  • 顧客のニーズを満たし続けるサービスの提供。顧客のニーズと最新技術シーズを把握し、最良の顧客体験を実現するため、様々な部署が連携し顧客に寄り添ったサービスを提供。
  • 強固な顧客基盤。2,610社の多様な業種‧業態でのご利⽤実績、契約ユーザ数は約238万⼈。契約企業あたりの平均契約ユーザ数は約912⼈。
  • 健全な財務基盤。「HENNGE One」は年間‧前払型の契約が原則となっており、キャッシュインが先⾏するため、営業、カスタマーサクセスや開発等、各⽅⾯への積極的な先⾏投資が可能。
中期経営計画

 2024年9月期の数値目標は、売上高8,316百万円(2023年9月期実績6,776百万円)、営業利益945百万円(同708百万円)、とした。

リスク
  • 同社が事業展開をしているIT業界においては、事業継続の観点や業務効率化による⾃社競争⼒向上の観点から⼤企業から中⼩企業までIT投資を進めている。その中でも、同社が現在注⼒し、売上の⼤部分を構成するクラウドサービス市場は、その利便性や初期投資を抑制できるといった特徴により急速な成⻑を続けている。同社の発展にはクラウドサービス市場の成⻑が必要不可⽋だが、同社が将来的に事業環境の変化に適応できなかった場合、経済情勢や景気動向等の変化によってクラウドサービス市場の成⻑が鈍化した場合には、同社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。また急速に成⻑するクラウドサービス市場において、今後国内外の⼤⼿資本や競合他社の参⼊などにより競争が過熱した場合には、同社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。
  • 同社は、技術⾰新の活発なIT業界において事業活動を⾏っている。そのため、同社内に最先端の技術を研究開発する部⾨を設け、⽇々、既存製品‧サービスの改善改良及び新規サービスの開発に絶え間ない努⼒を重ねているが、IT業界の常識を覆すような技術⾰新が⾏われた場合、同社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。また、同社の主要サービスであるHENNGE Oneは、顧客企業が利⽤するクラウド型グループウェアと連動して、サービス提供を⾏っている。クラウド型グループウェアの提供ベンダーが⾃社でHENNGE Oneに酷似したサービスのみを提供する環境に変更した場合、同社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。
所感

 同社は、今後の成⻑を実現するための契約企業数向上施策として、新規顧客獲得の加速のため営業⼈員を継続的に採⽤、販売パートナーとの連携強化や地域カバレッジの拡⼤、拡⼤する市場での同社及び同社サービスの認知度向上を図る。また、ARPU向上施策として、サービスの改善、新機能や新サービス等の付加価値創出のため、研究開発‧事業開発‧カスタマーサクセス⼈員を⽇本を含む全世界から継続的に採⽤する。更に、将来の成⻑に向けた投資‧開発活動を積極化し、新規事業開発や事業投資を通して、SaaSやクラウド、DXに関連するシーズを探索すると共に、海外事業の拡⼤を目指す。同社の今後の取り組みが注目される。

  • 挑戦度☆☆
  • 戦略度☆☆
  • 期待度☆☆

事業計画及び成⻑可能性に関する事項

以上

株価算定・企業価値評価で全国対応の三澤公認会計士事務所

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