概要
東邦ホールディングス㈱(東証PRM8129)は、2023年5月12日、2026年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画2023-2025「次代を創る」を発表した。
2026年3月期の数値目標は、PBR1倍以上(2023年3月期実績0.65倍)、ROE8%以上(同5.6%)、とした。
施策
- 卸売事業の変革:医薬品業界の大きな課題の一つである流通改善を推進すべくこれまでの商慣習から脱却し、「次代」の実現に向けた組織再編(医薬・検査薬の融合、事業所統廃合など)、従来の MS(マーケティング・スペシャリスト、営業スタッフ)、EMS(エニフ・マーケティング・サポーター、物流スタッフ)の枠に捉われない役割・機能の明確化と新たな役割・職種・働き方の開発や人財活用・育成の強化などを推進することで卸売事業の生産性を向上させる。
- 調剤薬局事業の変革:デジタル化への対応と在宅医療への貢献に向けた組織・機能の変革を推進するために、32 社ある事業会社の管理機能集約とシステム統合による機能強化、採算性を重視した新規開局・閉局、保険外収入の拡充と、人財活用・育成、意識改革に取り組む。
- 地域創生~地域ヘルスケアデザイン~:構想区域(二次医療圏)に基づいた活動を可能とする組織に再編し、地域の実情や課題を見極め、広域から狭域までの物流体制と顧客支援システムを中心とした医療DXを融合することで、最善となる課題解決を企画・設計・実行し、医療提供体制への支援と健康を願う人々のQOL改善の実現に取り組む。
- 産総研との連携研究ラボ、MAXIS2021:国立研究開発法人産業技術総合研究所が有する最先端技術による先進的開発力と同社グループの業界知見・ノウハウを融合し、医療アクセスの課題解決や新しい技術、システム、サービスの社会実装を進める。また、持続的成長と社会から必要とされる企業でありつづけるための社内改革プロジェクト「MAXIS2021」を推進し、産総研との連携研究ラボで培われる研究開発思考の人財と合わせ、次代を担う人財の育成に努める。
- スペシャリティ製品フルラインサービス:市場拡大が見込まれるスペシャリティ製品の取扱いを拡大するため、製薬会社やバイオベンチャーからの多様なニーズに対応できるフルラインサービスを同社の一元管理システムと積極的なアライアンスにより構築する。
- 顧客支援ビジネスの進化:医薬品発注・情報端末機「ENIF」、医療機関検索サイト「病院なび」、「初診受付サービス」やオンライン診療・服薬指導システム「KAITOS」など 30 年近く築き上げてきた顧客支援ビジネスにおける同社の強み(豊富なラインナップ、グループ内に開発を担う事業会社、ニーズに合った提案力とフォロー体制、全国への普及実績)に加え、アライアンスによりAI等の最先端技術を取り込むことで、更なる進化を目指す。
- 新規事業の探求と挑戦:成長が期待できる医療関連領域・製品への積極的な投資による新たな事業の構築を、卸売事業・調剤薬局事業・医薬品製造販売事業を有する共創未来グループにしかできないグループシナジーを最大源に発揮することで実現する。
所感
同社は、営業・物流拠点の統廃合や、従来のMS・EMSの役割に捉われない役割・機能の明確化等を進めることで、経営効率を高めると共に、二次医療圏等への対応を図る。また、スペシャリティ製品に対するフルラインサービスを強化するために、システム分野への投資や他社とのアライアンスを加速させる。戦略投資の実施、政策保有株式の圧縮、株主還元の強化等を通じて、資本効率を高め、PBR1倍の早期回復を目指す。
以上
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