概要
㈱カクヤスグループ(東証STD7686)は、2024年7月17日、一般貨物自動車運送事業、第一種貨物利用運送事業、他を手掛ける(有)大和急送(2024年3月期純資産227百万円、総資産278百万円、売上高279百万円、営業利益▲9百万円)の株式を取得し子会社化すると発表した。
狙い
大和急送は、オイシックス・ラ・大地㈱の生鮮食品の専属宅配業者として千葉県と埼玉県の全域および東京都の一部の商圏において、25年以上の取引実績がある。また、安全性優良事業者認定を取得し、安全性を重視した運行管理を徹底している。同社は、大和急送を買収することで、大和急送が持つ他人物配送の機能を獲得し、以下のシナジー効果の実現を目指す。
- 他人物配送機能の獲得:大和急送が持つ配送能力を活用し、同社の物流体制の多様化を図る。
- 同社の物流力強化:大和急送の配送能力と連携し、同社の「なんでも酒やカクヤス」を中心とした飲食店向け配達と家庭向け配達の木目細かい物流体制の強化と、時間帯お届けサービスの品質を向上させる。
- 酒類・飲料以外の商品力強化:大和急送による生鮮食品の配送ノウハウを獲得し、酒類・飲料以外の商品の取扱いを強化する。
- 社員のワークライフバランスの充実:同社との人員交流を通じて、新しい働き方の創造、ライフワークバランスの充実を目指す。
所感
同社は、顧客の要望に「なんでも」応えたいという強い想いの下、顧客の利便性を重視した酒類等のお届サービスを提供、現在、「なんでも酒やカクヤス」の旗艦ブランドを中心に、首都圏、大阪、九州に事業を展開し、250を超える拠点から飲食店向けと家庭向けに酒類等の自社配達を行っている。同社の強みは、顧客の要望に木目細かく対応できる物流体制にあり、今後も同強みを強化していく方針を打ち出している。本件M&Aは、同社物流機能の強化拡大に資するものであり、同社の更なる成長が期待される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆☆
- 期待度☆☆☆
以上