概要
㈱サンマルクホールディングス(東証PRM3395、2024年3月期純資産30,149百万円、総資産49,016百万円、売上高64,556百万円、営業利益2,620百万円)と、㈱ひらまつ(東証STD2764、2024年3月期純資産4,347百万円、総資産21,872百万円、売上高13,859百万円、営業利益266百万円)の両社が、業務提携したと仮定した場合に想定される具体的な提携効果について検討する。
サンマルクホールディングスの事業内容
- レストラン事業:「ベーカリーレストラン・サンマルク」、「生麺専門鎌倉パスタ」、「すし処函館市場」等運営。
- 喫茶事業:「サンマルクカフェ」、「倉式珈琲店」等運営。
ひらまつの事業内容
- レストラン事業:フランス料理、イタリア料理、日本料理を中心に、個性的なシェフが手掛けるレストランや料亭、カフェ等運営。
- ブライダル事業:レストランウェディング。
- ホテル事業:奈良、熱海、仙石原、宜野座、京都、御代田町などで「滞在するレストラン」としてのホテル展開。
- 外販事業:ワインの輸入販売等。
- 知的財産ビジネス:開業支援コンサルティング、ハイブランドのオペレーション受託等。
想定される提携効果
- インバウンド市場の開拓:ひらまつは高級フランス料理やイタリア料理、日本料理を展開し、訪日外国人向けの高単価レストラン市場で強みを持つ。サンマルクホールディングスの全国的な店舗ネットワークと組み合わせることで、地方の観光地でも高級ダイニングの展開が可能となり、インバウンド市場の取り込みを加速。
- ホテル・オーベルジュ事業の拡充:サンマルクホールディングスが飲食業を中心に展開する中、ひらまつは宿泊業にも進出している。ひらまつのオーベルジュ(宿泊施設付きレストラン)のノウハウを活かし、サンマルクの事業にホテル業態を加えることで、宿泊+食事のシナジーを創出し、新たな収益源を確保。
- フードテックの活用とブランド強化:フードテック導入を推進し、オムニチャネル展開を進めているサンマルクホールディングスと、伝統的なレストラン経営に強みを持つひらまつの連携により、ひらまつの高級料理をテイクアウトやEC販売に展開し、ブランド価値の高度化。
- 人材育成・キャリア開発:ひらまつはプロフェッショナル集団の育成に力を入れており、サンマルクホールディングスは幅広い業態を運営している。両社の提携により、両社の人材交流を促進し、高級レストランやカフェの運営スキルを持つ人材を育成。
所感
サンマルクホールディングスとひらまつが業務提携すれば、両社の強みを最大限に活かし、新たな市場を開拓する絶好の機会となる。特に、インバウンド市場の拡大や高級ダイニングの強化、ホテル・オーベルジュ事業の拡充など、多方面にわたるシナジー効果が期待される。両社の今後の戦略的な取り組みが大いに注目される。
以上