概要
佐藤商事㈱(東証PRM8065)は、2023年5月9日、2026年3月期を最終年度とする3か年の第三次中期経営計画(2023年度~2025年度)を発表した。
2026年3月期の数値目標は、連結売上高2,900億円(2023年3月期実績2,750億円)、連結営業利益68億円(同61億円)、ROIC5.0%以上(同5.2%)、海外売上高580億円(同459億円)、海外売上高比率20%以上(同16.7%)、配当方針は連結みなし当期利益の30%以上、とした。
施策
- 鉄鋼事業:顧客重視の販売体制強化(主⼒顧客のニーズを捉えて国内外拠点の販売体制を強化、同業種での承継問題を⾒据えたM&A等による地域拡大)、調達⼒の強化(高炉材や電炉材海外材の調達先を多様化し調達⼒を強化、軽量化された商材や持続性を高める商材の取り扱いを強化)。
- ⾮鉄事業:顧客重視の販売体制強化(主⼒顧客のニーズを捉えて国内外拠点の販売体制を強化、同業種での承継問題を⾒据えたM&A等による地域拡大)、採算性・付加価値の向上(海外仕⼊先との関係を強化し調達⼒や価格優位性を上げる、脱炭素/軽量化商材の拡販やアルミ等水平リサイクル販売推進)。
- 電子事業:国内外拠点の販売体制強化(国内拠点の倉庫拡充及びその効果による新商権の獲得、海外グループ拠点の拡充及び未進出地域への市場開拓)、商材の多様化と付加価値向上(プリント基板生産における高機能材及び薬液商材の拡販を推進、パネル及び半導体向け商材の拡販及び新商材の開拓)。
- 機械⼯具事業:国内外拠点網の活⽤と人員適正化(鉄鋼及び⾮鉄部⾨の拠点網を活⽤し柱となる大⼝顧客を開拓、「選択と集中」を重視した営業活動の推進/人員配置の適正化)、仕⼊先強化と利益率の向上(設備メーカー・エンジニアリング企業との関係性を強化、「省人化やロボット化」の需要を⾒据えた営業活動の推進)。
- ライフ事業:既存商材の拡販と新商材の展開(⾃社商品/代理店商品のハイブランド化及び販売促進活動の推進、新規アイテムや新規代理店商品の取り扱いを強化)、国内拠点の精査と販売体制の⾒直し(地域活動拠点と販売網の再編、各ブロックにおける人員配置の適正化)。
- 営業開発事業:仕⼊先パートナー及び⼯事体制強化(強固な仕⼊パートナーを拡充し原価を低減、社内の⼯事体制を強化し付加価値を高める)、SDGsを意識した環境配慮型商材推進(LED/太陽光設備等の環境配慮型商材の拡販、大⼝顧客製品の販売を推奨し互恵関係を活⽤した営業を推進)。
所感
同社は、本中期経営計画期間中に130億円以上の投資を想定している。内訳は、拠点新設・増設等90億円、M&A等投資30億円、IT投資10億円、他。主力の鉄鋼・非鉄事業で国内外での販売体制を強化すると共に、同業他社等の買収等による商圏の拡大が期待される。
第三次中期経営計画(2023年度~2025年度)に関するお知らせ
以上
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