東邦チタニウムが「2030年ありたい姿」及び「中期経営計画(2023-2025)」を発表

概要

 東邦チタニウム㈱(東証PRM5727)は、2023年5月8日、2026年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画(2023-2025)を発表した。

 2026年3月期の数値目標は、売上高1,200億円(2023年3月期実績803億円)、営業利益130億円(同106億円)、ROE13%(同15%)、とした。

施策
  • 金属チタン事業は、航空機向けスポンジチタン世界販売シェアTOP、売上高経常利益率10%以上を2030年のありたい姿とした上で、コスト変動に連動した価格フォーミュラー化、若松/茅ヶ崎工場のスポンジチタン生産能力増強(3kt/年)、サウジスポンジ工場(ATTM社)フル操業、チタンインゴット生産効率向上。
  • 触媒事業は、PP触媒販売シェアTOP3、売上高経常利益率20%以上を2030年のありたい姿とした上で、生産技術改善等による生産能力増強(現状生産能力に対して約6%アップ)、新工場建設による能力増強計画策定。
  • 化学品事業は、ニッケル粉国内販売シェアTOP、売上高経常利益率15%以上を2030年のありたい姿とした上で、第5工場稼働(25年度予定)による生産能力増強(現状生産能力に対して約20%アップ)。
  • 新規事業は、売上高100億円規模を2030年のありたい姿とした上で、新素材事業部でWEBTi®(チタン多孔質体)の事業化、事業拡大に応じた生産能力増強、技術戦略部と技術開発センターで新規事業テーマを企画・開発。
所感

 同社は、2023年3月期決算において過去最高となる売上高803億円を計上した。主力の金属チタン事業が、航空機向けが旅客需要の回復及びロシア製展伸材からの代替需要が加わり、一般産業用途、半導体用途向け高純度チタンについても堅調に推移したことにより、前期比73%増と伸長した。同社は、サウジアラビアでスポンジチタン生産合弁事業(ATTM社、同社35%出資)に参画しているが、前期需要増に対しては、同合弁会社からの供給も含めて対応した。同社主力製品であるスポンジチタンは航空機向け用途中心、THC触媒はプロピレン重合用、超微粉ニッケル及び高純度酸化チタンは積層セラミックコンデンサなどの電子部品向け用途中心であり、当該用途先業界の好不調により販売量が大きく変動する傾向にある。本中期経営計画期間においては、WEBTi®等新規事業の収益拡大が期待される。

「2030年ありたい姿」及び「中期経営計画(2023-2025)」策定に関するお知らせ

以上

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