概要
㈱エスユーエス(東証GRT6554、2024年9月期純資産3,586百万円、総資産5,650百万円、売上高13,219百万円、営業利益829百万円)と、㈱ウィルグループ(東証PRM6089、2025年3月期資本合計17,359百万円、資産合計49,923百万円、売上高139,705百万円、営業利益2,338百万円)の両社が、業務提携したと仮定した場合に想定される具体的な提携効果について検討する。
エスユーエスの事業内容
- ソリューション事業:主としてエンジニアに特化した人材派遣を、国内7拠点(京都、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、岡 山)にて展開。 大手メーカーやシステムインテグレーター(システムインテグレーションを行う事業者であり、情報システムの企画、設計、 開発、構築、導入、保守、運用などを請け負う企業)等を顧客として、IT分野、機械分野、電気・電子分野、化学・バイオ分野の4分野において個々またはチームで派遣、業務受託等にてサービスを提供。
- コンサルティング事業:主にITコンサルティングサービスとHRコンサルティングサービスを提供。 ITコンサルティングサービスは、特にERP分野においてERPソフトウエアパッケージを用いたコンサ ルティング、導入支援、運用・保守、及びカスタマイズ・開発を提供。HRコンサルティングサービスは、タレントマネジメントシステム 「SUZAKU」及びアセスメント・サーベ イ 「HQ Profile」の販売・開発及びアセスメントに基づいた教育研修・人材育成を提供。
- AR/VR事業:AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)、AI(人工知能)、メタバースと言われる第4次産業革命に対応する取組みとして、企業や教育機関が求めるAR/VRコンテンツ・プラットフォーム・自社商品の販売及び受託開発、AI関連の自社商品・技術・サービスの販売及び受託開発等を提供。
ウィルグループの事業内容
- 国内・海外Working事業:人材派遣、業務請負、人材紹介 を主とする人材ビジネスを展開。事業領域は、国内では、家電量販店等の販売現場、 コールセンター、食品等の工場、介護施設、建設業等、海外では政府・行政といった比較的景気の変動の少ない領域でサービスを提供。
想定される提携効果
- 技術人材の供給網強化:エスユーエスの高付加価値なエンジニア(AI、IT、機械)の育成・派遣力と、ウィルグループの派遣網(営業力・顧客基盤)を融合。技術系人材の不足が深刻な製造業・IT業界に対して、両社連携で質・量ともに強化されたサービスを提供。
- 教育・リスキリング事業の共同展開:エスユーエスの教育・研修プログラムをウィルグループの登録スタッフ向けに提供し、人材価値を向上。「未経験からエンジニアへ」などのキャリアチェンジ支援を共同展開。若年層獲得や定着率向上にも貢献。
- BPO・SES案件での連携提案:ウィルグループがBPO案件を受託しエスユーエスが技術者をアサイン、或いは、エスユーエスが受託した開発案件にウィルグループの派遣人材を活用。柔軟な人員体制・プロジェクト組成が可能となり、顧客満足度向上・受注拡大に期待。
- グローバル展開における技術支援:ウィルグループのアジア・オセアニア展開(シンガポール、オーストラリア等)にエスユーエスの技術支援や教育コンテンツを組み合わせ、現地での技術人材育成事業を展開。
所感
エスユーエスとウィルグループの提携は、「技術人材の質的供給力を持つエスユーエス」と「営業・ネットワーク力に優れるウィルグループ」の補完関係に立脚した、戦略的アライアンスとなる。特に、デジタル人材不足への共同対応、若手人材の育成と定着支援、BPO×SESの新サービス提案、海外での教育・人材支援ビジネス、等の観点において、力強いシナジーが創出される可能性が高い。「教育×働き方×技術力」のビジネスフィールドにおける、両社の今後の取り組みとアライアンス施策が大いに注目される。
以上