概要
神島化学工業㈱(東証STD4026)は、2023年6月16日、2026年4月期を最終年度とする3か年の中期経営計画(2024年4月期~2026年4月期)を発表した。
2026年4月期の数値目標は、売上高287億円(2023年4月期実績239億円)、経常利益31億円(同21億円)、ROE15.7%(同15.5%)、とした。
施策
- 化成品事業(マグネシウム):大型設備投資完了後の量的拡大。高機能・高付加価値の新製品開発(高機能粒子製品、市場の環境対策(EVほか)に対応した製品開発)。
- 化成品事業(セラミックス):新工場本格稼働による量産効果。大幅な需要拡大に対応した生産体制の構築。研究開発を進めてきた「大型レーザー結晶」の展開。
- 窯業系建材事業:高付加価値製品の高級軒天ボードに注力。サイディングも、高級軒天ボードと意匠統一化、高付加価値化。CO₂固定化建材に向けたカーボンニュートラル装置の導入。
所感
同社は、本中期経営計画で、主力のマグネシウムについて、難燃水酸化マグネシウム増産設備投資(26億円)、酸化マグネシウム増産設備投資(27億円)を実施する予定、売上高全体に占めるマグネシウム売上高比率を40%にまで引き上げる。増産したマグネシウムは、難燃水酸化マグネシウムが自動車電線向け、酸化マグネシウムがミネラルサプリ用、緩下剤用、工業用(プラスチック、合成ゴム等)に拡販する。セラミックスは、世界初「透明・大型セラミックス」の開発に成功、レーザー加工機、レーザーセンサー、シンチレータ等への拡販を目指す。窯業系建材事業の高付加価値化含め、同社の更なる成長が期待される。
以上
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