概要
丸一鋼管㈱(東証PRM5463)は、2024年9月6日、建築用鋼製下地材の製造・販売を手掛ける㈱佐藤型鋼製作所(2024年3月期純資産1,380百万円、総資産2,279百万円、売上高2,288百万円、営業利益495百万円)の株式をベーシック・キャピタル・マネジメント㈱(バイアウトファンド)より取得し、子会社化すると発表した。
狙い
佐藤型鋼製作所は、「革新的な新製品の開発を常に志向し、建設業界の通常概念を打破していく」を企業理念とし、建築用鋼製下地材を製造・販売している。独自技術を用いた高強度製品は施工性・コストの面で優位性を持ち、特に今後も底堅い需要が見込まれる物流倉庫・工場等の用途に幅広く採用されている。丸一鋼管は、佐藤型鋼製作所を買収することで、丸一鋼管の表面処理鋼板の販売増、佐藤型鋼製作所の素材安定確保等を目指す。
所感
丸一鋼管は、2030年に半導体産業・脱炭素社会・社会インフラを支える企業になることをビジョンとし、国内外での強固な製販一貫体制や、原材料メーカー・顧客との強いパートナーシップ、半導体・脱炭素技術に使用される高品位なステンレス鋼管の製造技術を強みとしている。本件M&Aは、丸一鋼管の各種鋼管および表面処理鋼板における一気通貫のサプライチェーン強化および収益性の向上に資するものであり、丸一鋼管の今後の取り組みが注目される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆☆
- 期待度☆☆
以上