概要
ペットゴー㈱(東証GRT7140)は、2023年5月15日、事業計画及び成長可能性に関する事項を発表した。
事業内容
ペットヘルスケア×デジタル(Eコマース)を事業ドメインとしてペットヘルスケアに特化したEコマースを展開。取扱商品は、従来動物病院のみで販売されていたペットの健康管理に対応する動物用医薬品や食事療法食、サプリメントなど犬猫を対象としたペットヘルスケア商品が中心。ナショナルブランド商品に加えて、D2Cブランド製品を取り扱う。
強み
- 膨大な量の付加価値の高いペットデータを長年に渡り蓄積。ペットデータを同社の競争優位として収益向上に活用。
- 業務プロセスの大半をデジタル化するDXプラットフォームにより低コスト運営を実現。
中期経営計画
2024年3月期の数値目標は、売上高10,906百万円(2023年3月期実績10,025百万円)、営業利益269百万円(同236百万円)、とした。
リスク
- 同社グループの商品売上のうち、特定の製造業者のNB商品による売上が大部分を占めている。当該製造業者の商品供給に係る事情や方針の変更等により、当該商品の長期欠品や大幅な値上げ等が発生した場合には、同社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
- 同社グループは、Eコマースにかかる多くの業務を同社が開発、運用するDXプラットフォームに依存している。地震、台風等の自然災害、事故、停電など予期せぬ事象の発生や想定を超えたアクセスの急激な増加、コンピュータウィルスの侵入、構築したアプリケーション内の不具合等の要因によってシステムの障害又は通信ネットワークに障害が発生した場合、同社事業の運営が困難になるとともに、事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。
- 同社グループは、神奈川県厚木市に自社が運営する物流拠点を構え、兵庫県尼崎市にて3PL(3rd Party Logistics)を活用し、商品の検品・保管・仕分・梱包といった物流関連業務を行っている。これらを適時に行えず、物流関連業務に滞りが発生した場合、また、物流拠点を設置している地域において、地震、台風等の自然災害が発生したことにより物流拠点が被害を受けた場合には、事業及び業績に影響を及ぼす可能性がある。
所感
同社2023年3月期業績は、売上高が100億円を突破。同社は、自社オンラインサイト、他社オンラインモール、ホームセンター等を通じたマルチコマース戦略を採るが、ペットデータとDXプラットフォームを活用し自社オンラインサイトの比率が上昇。サブスクコマースやD2Cブランドも拡大しており、同社の収益基盤は強固になりつつある。蓄積したペットデータを活用することで、将来的にはモノだけでなくサービス領域への事業展開も見込まれ、同社の更なる成長が期待される。
以上
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