概要
㈱イノベーション(東証GRT3970)は、2024年12月13日、クラウド製品である統合型マーケティング支援サービスの開発・販売及び関連するマーケティングコンサルティングサービスの提供、DPS広告配信サービスの開発・販売及び関連する広告サービスの提供、コンテンツマネジメントシステムの開発・販売及び関連するホームページとデータベース作成業務を手掛ける㈱シャノン(東証GRT3976、2024年10月期純資産▲52百万円、総資産2,169百万円、売上高3,206百万円、営業利益▲51百万円)を連結子会社化することを目的とする一連の取引の一環として、シャノンの普通株式、新株予約権及び新株予約権付社債を公開買付けにより取得することを決定したと発表した。
狙い
- 日本のマーケティングオートメーション(MA)サービス市場の健全な再編を進める重要な第一歩として、イノベーション及びシャノンの国内の競争力を強化するための日系企業間の戦略的連携を目指す。
- 両社の持つ顧客データや技術リソースの共有・統合を通じたマーケティング活動の効率化、さらにはターゲットリストの精緻化を図る。
- 共同でセミナーや展示会を開催することによる広告宣伝費や人件費の削減等による販売管理費の適正な配分がなされることでシャノンの経常赤字を解消する。
- イノベーション及びシャノンの両社が提供するMAツールでは搭載されている機能や価格帯が異なるため、両社が国内MAの市場で競合することは想定しづらいことから、協業促進を目指す。
所感
イノベーションは、“働くを変える”をミッションに掲げ、日本で働く多くのビジネスパーソンがより創造的な業務に専念できる社会の実現を目指し、ITと金融の分野でサービスを展開。イノベーションは、デジタル化を進める企業のマーケティング活動を支援するMAサービスを中核としており、顧客データの収集・整理、ターゲットリストの構築、ダイレクトメールの自動配信等の機能を提供することで、企業の効率的なマーケティング活動をサポートしている。本件M&Aは、MAサービス業界におけるイノベーションの国内競争力強化に資する野心的な取り組みであり、イノベーションが主導するM&A及び業界再編の動向から目が離せない。
- 挑戦度☆☆☆
- 戦略度☆☆
- 期待度☆☆
株式会社シャノン株券等(証券コード:3976)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ
以上