概要
天馬㈱(東証PRM7958)は、2024年5月24日、2027年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画「第4次中期経営計画」を発表した。
2027年3月期の数値目標は、売上高1,070億円(2024年3月期実績929億円)、営業利益47億円(同13億円)、ROE5.0%(同3.9%)、とした。
施策
- OA分野:中国から東南アジアへの生産シフトの動向に対応。成形のみならず組立工程も含めた高い付加価値の提供。検査工程の自動化等による生産性の向上。天馬ベトナムへの重点投資。
- 車両分野:北米拠点の顧客基盤を活用しグローバルに事業展開。インドネシアにおけるシェア拡大。研究開発とM&Aによる取り扱い部品の領域拡大。EV関連部品の製造へ進出。
- 家電分野:天馬タイの生産能力を増強し家電部品の増産に対応。天馬ホーチミン(ベトナム南部)における事業拡大。中国市場におけるOA分野縮小の代替商材として、新規受注を目指す。
- ハウスウエア分野:主力ブランドFitsのリブランディング。EC戦略の強化。海外ハウスウエア事業の強化。固定費圧縮と組織再編。
所感
同社は、高品質な樹脂成形技術を武器に、グローバルに事業を展開。OAや車両の受託製品事業で培った技術力を、自社製品事業(ハウスウエア事業)に活かす二軸戦略を採っている。本中計では、受託製品事業における新規事業領域開拓と共に、不採算事業領域(ハウスウエア事業)の再建が鍵となる。M&A含め、同社の今後の取り組みが注目される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆
- 期待度☆☆
以上
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