Terra Droneとショーボンドホールディングス|発想の業務提携M&A

概要

 Terra Drone㈱(東証GRT278A、2024年1月期純資産5,045百万円、総資産7,132百万円、売上高2,963百万円、営業利益▲243百万円)と、ショーボンドホールディングス㈱(東証PRM1414、2024年6月期純資産104,425百万円、総資産130,141百万円、売上高85,419百万円、営業利益19,666百万円)の両社が、業務提携したと仮定した場合に想定される具体的な提携効果について検討する。

Terra Droneの事業内容
  • 測量事業:自社開発のUAVレーザーのハード・ソフト販売とそれらを用いたサービスを提供。また、ドローンだけではなく、その他最新の3次元測量機器を用いたサービスを展開。
  • 点検事業:石油化学業界を中心に、自社開発のUTドローンを始めとするハードやソフト開発から、タンクやボイラーなどのインフラ施設の点検サービスまで一気通貫でソリューションを提供。
  • UTM事業:ドローンの運航を管理するプラットフォーム開発を行う。空飛ぶクルマなどの次世代エアモビリティを安全に飛行させる為の研究も実施。
  • 農業事業:パーム油生産の約8割を占めるインドネシアとマレーシアを中心に、高精度で散布が可能な自社開発ドローンを用いて、農薬や肥料の散布サービスを行う。
ショーボンドホールディングスの事業内容
  • 国内建設事業:公共構造物の補修補強工事及び製品販売。
  • その他事業:工事用材料、メカニカル継手の製造販売。
想定される提携効果
  • インフラ点検事業の効率化と高度化:Terra Droneのドローン技術やAI解析システムを活用することで、ショーボンドホールディングスが行う橋梁やトンネル、建造物のインフラ点検業務を効率化・自動化できる。これにより、人力で行っていた点検業務の作業負担軽減、コスト削減、点検精度向上が期待される。また、ドローンの活用により、従来の足場や吊り下げ装置が必要だった橋梁や高所、地下空間など、アクセスが難しい場所の点検を迅速かつ安全に行えるようになるため、作業の安全性が向上する。
  • AI・データ解析による予防保全の実現:Terra DroneのAIを活用したデータ解析により、点検結果を詳細に分析し、劣化や異常の兆候を早期発見することで、ショーボンドホールディングスが提供する補修サービスの計画性を高めることができる。これにより、予防保全の提案力が向上し、顧客満足度の向上につながる。
  • 新サービスの開発と付加価値の提供:両社が持つ技術とノウハウを組み合わせることで、ドローンを活用した包括的な「インフラ点検・補修ソリューション」を開発し、新たな市場機会を創出する。例えば、点検データを活用したデジタルツインの構築や、長期的なインフラ維持計画を立案するサービスの提供が可能になる。
  • 安全性・環境配慮の強化:ドローンを使用することで、作業員が危険な場所で作業するリスクを大幅に低減できる。また、従来の点検や補修作業に伴う資材や足場の使用を減らし、環境負荷の低減にも寄与する。
  • 国内外市場への展開:Terra Droneは国内外に広がるドローン技術のネットワークを持ち、ショーボンドホールディングスは日本国内のインフラ補修分野での高い知名度と実績を誇る。提携により、両社が共同で国内外市場におけるインフラ点検・補修サービスの提供を一層拡大させる。
所感

 Terra Droneとショーボンドホールディングスの提携は、インフラ保全の効率化と高度化を実現する上で非常に大きな可能性を秘めている。特に、ドローン技術とインフラ補修技術という異なる強みを持つ両社が協力することで、社会課題である老朽化インフラへの対応が効率的かつ効果的に行えるようになる。M&A・アライアンスを含む両社の今後の取り組みが大いに注目される。

以上

株価算定・企業価値評価で全国対応の三澤公認会計士事務所

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