概要
㈱KYORITSU(東証STD7795)は、2024年10月1日、新聞媒体、テレビ、ラジオ等を中心に通信販売広告を主力とした広告代理店を手掛ける㈱東京アド(2024年2月期純資産657百万円、総資産1,128百万円、売上高3,478百万円、営業利益113百万円)の株式を取得し子会社化すると発表した。
狙い
東京アドは、通販商品に関する広告に特化した広告代理店として、マーケティングを含めたワンストップの支援を実現する広告代理業を営んでいる。KYORITSUは、東京アドを買収することで、中核事業と位置づける情報デジタル事業と基盤事業と位置付けるプリントメディア事業を営む共立印刷㈱、㈱西川印刷や、販促用の映像制作を営む㈱バッハベルクとのシナジーにより、通販商品に対するマーケティングから紙やデジタルといったあらゆる販促媒体の製造を可能にすることで、販促における川上から川下までのトータル販促サービスの実現を目指す。
所感
KYORITSUは、「情報デジタル事業」「プリントメディア事業」「環境事業」「BPO事業」の4事業の収益性と成長性の位置づけを明確にし、戦略的に経営資源を投下していくための事業計画を策定し、企業価値向上に邁進している。情報デジタル事業は、グループの中核事業と位置づけ、クライアントとのパートナーシップ強化による購買履歴や個人情報を活かしたDXプロモーションの拡大に加えて、電子書籍データ制作の拡大やIP事業等デジタル媒体の創出により、収益拡大を目指している。本件M&Aは、KYORITSUのソリューション力強化に資するものであり、KYORITSUの更なる成長が期待される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆☆
- 期待度☆☆
以上