POPERが事業計画及び成長可能性に関する事項(2025年1月)を発表

概要

 ㈱POPER(東証GRT5134)は、2025年1月30日、事業計画及び成長可能性に関する事項を発表した。

事業内容
  • Comiru:学習塾向けのコミュニケーションおよび業務管理システム。保護者との信頼関係を築くためのコミュニケーション機能、塾運営を効率化する業務管理機能、生徒獲得支援機能などを提供。教室運営のコストと時間を大幅に削減し、教育の質を向上させることが可能。
  • ComiruAir:Comiruと連携したオンライン授業システム。離れた場所でも受講できるオンラインレッスン機能や、録画した授業や研修を何度も視聴できる動画コンテンツ機能を備える。生徒や保護者はスマートフォンから簡単にアクセスでき、塾の経営を円滑化することが可能。
  • ComiruHR:学習塾特有の勤務体系に対応した人事労務管理システム。コマ単位での出勤記録や一日複数回の出退勤、事務作業時間の記録ができ、勤怠管理や給与計算を一元管理。管理者の負担を大幅に軽減することが可能。
  • BIT CAMPUS:学習塾向けの経営支援システム。2024年5月に、㈱ティエラコムから承継した、学習塾における教室、講師、生徒・保護者の情報やスケジュール管理、請求管理などのあらゆる情報を一元化。
強み
  • 学習塾業界に特化したサービス:学習塾向け業務支援クラウド「Comiru」を提供し、全国の塾に導入。塾の業務効率化や生徒・保護者とのコミュニケーション強化を支援しており、教育業界のDXを推進している。
  • エンジニアの内製化による迅速な開発対応:自社でエンジニアを抱えることで、顧客のニーズに即応したシステム開発が可能。継続的な機能改善や新サービスの提供をスピーディーに実施し、競争力を維持している。
  • 上場企業としての信頼性と資金調達力:塾業界向けシステム企業として唯一の上場企業であり、業界内での優位性を確立。資金調達力を活かし、新規事業やDX推進に積極的に投資し、持続的な成長を目指している。
中期経営計画

 2025年10月期の数値目標は、売上高1,320百万円(2024年10月期実績1,071百万円)、営業利益100百万円(同73百万円)、とした。

リスク
  • 技術革新への対応:技術革新のスピードやこれに伴う新たなビジネスモデルの出現を含む市場環境の変化に、同社が適時適切に対応できないリスクがある。
  • 競合の動向:競合他社や新規参入事業者の資金力、技術開発力、価格競争力、顧客基盤、営業力、知名度などにおいて、同社が劣勢に立たされ、期待通りの サービスを提供できない、または顧客を獲得・維持できないリスクがある。
  • 事業の拡大:システム投資や人件費等、追加的な支出が発生し、利益率が低下するリスクや、新規事業の拡大・成長が予測通りに進まないリスクがある。
  • 少子化による影響:少子化が急速に進行し、教育業界全体が著しく縮小するリスクがある。
  • 人材の確保:事業規模の拡大に応じた外部からの優秀な人材の採用や、同社における人材育成が計画通りに進まず、必要な人材を確保できないリスクがある。
  • 個人情報を含む情報管理:人的ミスや自己、災害、悪意をもった第三者による不正アクセス、その他予期せぬ要因により情報漏洩が発生し、多額の費用負担を負う可能性や、 顧客の信用を失うことにより取引関係が悪化し、同社の事業及び業績に影響を与えるリスクがある。
  • 資金使途:変化する事業環境により柔軟に対応するため、現時点における計画以外の使途にも充当される可能性や、計画に沿って資金を使用した場合でも想定通りの投資効果を上げられないリスクがある。
M&Aニーズ
  • 教育系商社、教材会社、模試会社。
  • 塾✕業務管理システムで展開の企業。
  • 塾の基幹システムを開発・保守のSler/開発会社。
  • 習い事✕システムで展開している会社。
  • 学校✕システムで展開している会社。
所感

 同社は、「“教える”をなめらかに」をミッションに掲げ、顧客基盤の拡大(導入事業者の多様化)とARPU最大化(提供サービスの拡大)の二軸で成長を目指す方針を打ち出している。当面は、大手塾向けERPシステム導入や決済機能の強化等により、事業基盤を一層強固なものとし、市場シェア25%の達成を狙う。中期的には、2030年までに売上高2,500百万円、営業利益率20%を達成する計画。M&Aを含む同社の今後の取り組みが大いに注目される。

  • 挑戦度☆☆
  • 戦略度☆☆
  • 期待度☆☆☆

事業計画及び成長可能性に関する事項

以上

株価算定・企業価値評価で全国対応の三澤公認会計士事務所

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