概要
Abalance㈱(東証STD3856)は、2024年8月14日、中期経営計画の数値目標の取り下げを発表した。
背景
同社は、2023年9月22日に2026年6月期を最終年度とする中計を公表し、企業価値の向上を図るべくアクションプランの実現に取り組んできた。しかし、2024年6月期(実績)および2025年6月期(計画)の連結業績は、公表した中計策定時において想定した市場環境の前提条件が大きく変化していることから、想定した計画との差異が発生している。この要因として、同社の主力事業である海外の太陽光パネル製造事業において、グローバルな供給過剰による市況低迷のほか、米国市場において、東南アジア4カ国の太陽光パネル関連製品に対する免税措置の終了(2024年6月)、通商法201条に基づく関税が課せられるほか、アンチダンピング関税、および相殺関税についても米国政府の検討が続いており、同国への製品輸出が厳しい状況になっている。加えて、米国政府による産業の保護・育成を目的としたインフレ抑制法の制定により、米国製太陽光パネルメーカーへの補助金などの支援政策もあり、米国向け販売が低迷している。中計策定において想定していた市場環境が大きく変化し、公表している中計の達成が困難であると判断したことから、中計における数値目標を取り下げる。
以上