ユナイテッド&コレクティブが事業計画及び成⾧可能性に関する事項(2023年5月)を発表

概要

 ユナイテッド&コレクティブ㈱(東証GRT3557)は、2023年5月19日、事業計画及び成長可能性に関する事項を発表した。

事業内容

 一都三県を中心とした首都圏並びに大阪府において、鶏料理居酒屋「てけてけ」、ハンバーガーカフェ「the 3rd Burger」を店舗展開。

強み
  • 外食ならではの圧倒的な商品力と、食品工場に匹敵する高い生産性を理想に、それぞれの商品において、緻密な調理工程管理を行う。
中期経営計画

 2026年2月期の数値目標は、売上高6,717百万円(2023年2月期実績5,349百万円)、営業利益318百万円(同▲1,092百万円)、とした。

リスク
  • 同社は「てけてけ」「the 3rd Burger」の2業態88店舗(2023年2月28日時点)を一都三県と大阪府に展開。各業態ともに、市場ニーズや消費者嗜好の情報を収集しながら、常に業態の進化および新業態開発を継続して行っていく方針だが、国内景気の悪化・低迷などの外的要因や当社固有の問題などの発生により、店舗集客に大きな変化が生じた場合は、同社の財政状態または経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
  • 食材については、「安全」「安心」をお客様に提供するために、より厳しい基準で管理体制を維持しているが、同社使用の食材において、安全性が疑われる問題などが生じた場合、また、同社の営業店舗などで安全性が疑われるような事象が発生した場合には、同社の財政状態または経営成績に影響を及ぼす可能性がある。そのほか、社会的環境の変化や法令の改正などにより、提供する食材の調達や加工に設備や作業などが必要になった場合には、コストの増加が発生し財政状態または経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
  • 新規出店用物件の情報については、不動産仲介業者に加え、同社既存店の管理会社、取引先銀行、取引先業者などからも情報入手を心がけているが、同社業態に合う物件取得は容易ではない。売上・利益計画についても、取得物件において想定通りの店舗売上・収益を確保できない可能性がある。今後とも、新規出店計画達成に必要な物件の確保に努めるが、出店後に店舗周辺に多大な環境変化などが事態が発生した場合、同社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
  • 店舗の安定した運営を継続して行うためには、パートタイマー・アルバイトを含め優秀な人材の確保が必要。同社の経営理念を理解し、賛同した人材確保を最重要課題として、正社員の採用においては新規学卒採用だけでなく、既存店舗に勤務しているパートタイマー・アルバイトからの社員登用や中途採用など、優秀な人材の獲得に取り組んでいる。また人材教育に関しては、全店に設置された教育用タブレットを活用し、理念教育を重点的に行う事により同社の核となり得る人材を育成している。しかしながら、人材の確保及び教育が十分でない場合には、同社の財政状態または経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
  • 同社は、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として、主に店舗を基本単位としてグルーピングしている。外部環境の著しい変化などにより、店舗収益が悪化し、店舗における営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなった場合、固定資産について減損損失を計上することとなり、同社の財政状態または経営成績に影響を与える可能性がある。なお、2023年2月期においては、2024年2月期が2020年2月期比で約85%まで既存店売上高が回復するものと仮定して算定している。
所感

 同社は、COVID-19の影響を受け、過去3期間の業績が大幅に悪化、2023年3月期に債務超過に転落した。足元は、原材料費、光熱費、人件費が上昇し、厳しい経営環境が続く。同社はこれまで、業態を絞り、不採算店の撤退を行ってきたが、2024年2月期に一連の撤退が完了見通し。2024年2月期に営業黒字転換、2025年2月期に債務超過解消することで、通常の成長軌道に戻る。同社経営は転換点を迎えつつあるとみられ、「本当に美味しい料理を世界中の人々に届けて世界を良くしていく」というミッションのもと、同社の心機一転の挑戦が期待される。

事業計画及び成⾧可能性に関する事項

以上

株価算定・企業価値評価で全国対応の三澤公認会計士事務所

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