概要
㈱日本動物高度医療センター(東証GRT6039)は、2025年6月20日、事業計画及び成長可能性に関する事項を発表した。
事業内容
- 一次診療施設様から紹介を受け、各分野の専門医が連携して行う高度診療サービス(二次診療)が主軸。
- MRI・CT等による画像診断(キャミック)、在宅ケア(テルコム)、も展開。
- いずれも各分野でのトップランナーであり、専門領域を結集した特徴的なグループを形成。
強み
- 先進医療の実践力:優秀人材の確保と育成、最新の医療設備導入。
- 柔軟な受け入れ体制:365日、緊急時も頼れるサポート、飼い主に寄り添う高いホスピタリティ。
- チーム医療による包括的ケア:12の診療科による総合医療体制かかりつけ医との緊密な連携。
中期経営計画
2027年3月期の数値目標は、売上高6,200百万円(2025年3月期実績5,277百万円)、営業利益1,040百万円(同720百万円)、ROE14%以上(同13.1%)、とした。
リスク
- 事業環境の変化(飼育動物の減少):飼育動物の頭数は、人口動態、景気動向等の影響を受けると考えられ、一部の調査では近年は減少傾向にある。飼育頭数が急激に減少した場合には同社の業績に影響を与える可能性がある。
- 競争の激化:同社の属する動物の二次診療施設の増加により競争が激化し、診療数の減少が進んだ場合等には、同社の業績に影響を与える可能性がある。
- 診療サービスの過誤:同社は、提供する動物医療サービスに過誤が生じ、発生した損失に対する責任を追及されるリスクがある。さらにサービスに過誤が生じたことにより社会的評価が低下し、同社のサービスに対するニーズが低下するリスクがある。このような場合、同社の業績に影響を与える可能性がある。
- 人材の確保と育成:同社において専門性の高い獣医師をはじめとする優秀な人材の確保、育成及び定着は、今後の業容拡大のための重要課題である。必要とする人材を採用できない場合、また採用、育成した人材が当社の事業に寄与しなかった場合、あるいは社外に流出した場合には、同社の事業展開及び業績に影響を与える可能性がある。
所感
日本動物高度医療センターは、ミッションとして「365日、かかりつけ医のすぐそばにいる高度医療チーム」を掲げ、今後、画像診断(キャミック)、二次診療(当社)、在宅ケア(テルコム)の専門能⼒を結集し、一次診療施設への支援と関係強化を図るほか、九州・福岡への展開、AIを実装した新電子カルテシステムの活用と診察データを活用した動物医療インテリジェンスプラットフォーム構想の実現を目指す。同社の今後のアライアンス戦略が注目される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆☆
- 期待度☆☆
以上