ヤマハ発動機が新中期経営計画(2025~2027)を発表

概要

 ヤマハ発動機㈱(東証PRM7272)は、2025年2月12日、2027年12月期を最終年度とする3か年の中期経営計画(2025-2027)を発表した。

 2027年12月期の数値目標は、売上収益3.1兆円(2023年12月期実績2.4兆円)、営業利益率9%以上(同10%)、ROE14%(同15.4%)、とした。

施策
  • MC(Motorcycle)事業・マリン事業(コア事業):事業利益を製品・設備に再投資し、注力領域での高い市場シェアを獲得。成長と収益性を両立させる。マーケティング力の強化を図り、リアル×デジタル体験で顧客との強い絆を構築。アセアン・新興国では伸び行くZ世代を魅了する製品でシェアを回復する。マリン事業では、大型船外機のラインナップ拡大と能力増強を図る。
  • ロボティクス事業・SPV事業(戦略事業):長期的な成長市場で、車載大手及びEMS開拓を軸に業界トップ3の地位を確立し、その先の一手として、M&Aなどの機会を探索する。
  • OLV(Outdoor Land Vehicle)事業(戦略事業):重要性を増す北米市場で、統合戦略の一角を担う。拡大するROV(Recreational Off highway Vehicle)とLSM(Low Speed Mobility)市場を開拓するための投資を中期内で判断する。
  • 新規事業:事業拡大を目指す領域、見極める領域を定め、新事業内でポートフォリオの入れ替えを行う。拡大領域は農業、モビリティサービス、低速自動走行。
  • 研究開発費・設備投資:新中期期間での研究開発費総額4,900億円以上で前中期比1,300億円増とする。そのうちコア事業の中期3年研究開発費投入額を約750億円、設備投資額を760億円増額し、コア事業に重点的に投資する。
M&Aニーズ
  • ロボット関連。
所感

 ヤマハ発動機は、将来のコア技術を定め集中的に投資し、ケイパビリティの獲得を図るとともに、シェア拡大により市場プレゼンスを高め変動への耐久力獲得を目指す。新コア技術領域での出資やM&Aによるコア事業の競争力再強化を狙う同社の今後の取り組みが注目される。

  • 挑戦度☆☆
  • 戦略度☆☆
  • 期待度☆☆

中期経営計画 2025年~2027年

以上

株価算定・企業価値評価で全国対応の三澤公認会計士事務所

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