概要
三菱HCキャピタル㈱(東証PRM8593)は、2023年5月15日、2026年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画(2025中計)を発表した。
2026年3月期の数値目標は、当期純利益1,600億円(2023年3月期実績1,162億円)、ROA1.5%程度(同1.1%)、ROE10%程度(同8.2%)、とした。
施策
- カスタマーソリューション:盤石な顧客基盤を強みとし、重層的リレーションや株主チャネル等を活用し協働ビジネス創出を加速化。「ビジネスモデルの進化・積層化」に繋がる新サービスの提供。データ・デジタルを活用した新たな営業プロセスの確立による効率性の追求。
- 海外地域:各国・地域の社会的課題やニーズを汲み取り事業を多様化、顧客基盤を拡大、高付加価値商品へシフト。業務プロセスのデジタル化、ベンダー・顧客へのデジタルプラットフォーム提供拡大による付加価値向上・差異化。EV、充電ステーション、ソーラー発電等、脱炭素ビジネスの強化による収益性向上。
- 航空:航空機/エンジンリースの競争力ある業界トップクラスのポートフォリオ堅持。最適なグループ内連携により業界変動・顧客ニーズへの対応力を強化し、事業規模を拡大。将来の事業基盤獲得に向けた新事業(次世代航空技術・脱炭素化など)の創出。
- ロジスティクス:コンテナ事業は、世界トップクラスの業界ポジションを生かしたリセールやトレーディングの拡充に加え、デジタル活用等を通じ、事業基盤をさらに強靭化。北米貨車リース事業は、ポートフォリオ最適化と資産回転モデルへの移行により収益性を向上。脱炭素・循環型社会の実現に資する新たな成長機会を創出。
- 環境エネルギー:保有電源量を拡大し、安定的な電力供給とともに収益基盤を強化。蓄電池ビジネス、発電側アグリゲーション等、新たな事業への取組みにより自社電源の付加価値を向上。欧米の再エネ発電事業は、開発機能の強化等により事業展開を加速。
- 不動産:環境・社会配慮型アセットへの投融資、開発強化を通じたバリューアップ力の向上による事業機会の創出。ソーシングやリーシングのパイプラインを拡充し、物流開発投資を強化。アセットマネジメント事業の強化・拡大に向けたアセットクラスの差異化・ESG等の投資家ニーズ充足。
- モビリティ:充電設備網の構築、車載バッテリー再利用、再エネ供給などのEV導入・運用に必要な機能を広範に提供できる統合型サービスの構築・事業化。国内オートリース会社2社の合併によるシナジーの早期創出。ASEAN等における戦略パートナーとの協業によるモビリティ事業の基盤拡大。
- 水素:グローバルな事業展開と顧客基盤を生かした水素ビジネス戦略の構築。
- EV関連:再エネ供給、充電インフラなどを含む、EVの導入・運用に必要な機能を広範に提供できる統合型サービスの構築・事業化。
- 物流:物流サプライチェーン上の社会的課題・顧客ニーズに対し、有力パートナーと協働した「一気通貫型物流ソリューション」を構築・提供。
- 脱炭素ソリューション(省エネ、排出権):脱炭素社会の実現に貢献するワンストップサービス(CO2可視化・省エネ・再エネ・クレジット創出等)の構築・提供。
所感
同社は、カスタマーファイナンス(ファイナンスリース、ベンダーリース、割賦、融資)及びアセットファイナンス(オペレーティングリース、不動産流動化)は低収益資産の圧縮と収益性の高いアセットへのシフトを進め、ファイナンス+サービス(メンテナンス付オペレーティングリース、資産管理等サービスソリューション)、データ活用プラットフォームサービス(データ活用による在庫最適化サービス、データ活用によるシェアリングサービス)、アセット活用事業(Non FIT再生可能エネルギー事業、不動産再生・開発投資)は利益成長の柱として注力する等、ビジネスモデルを進化・積層化させる。また、ビジネスモデルを進化・積層化させるためにも、配当後キャッシュフローは、財務健全性と資本収益性に留意しつつ、積極的に投資に充てる方針であり、同社の更なる飛躍が期待される。
以上
株価算定・企業価値評価で全国対応の三澤公認会計士事務所