概要
㈱ナレルグループ(東証GRT9163)は、2025年12月12日、事業計画及び成長可能性に関する事項を発表した。
事業内容
- 建設業向けの技術者派遣。
- IT業界向けの技術者派遣・システムエンジニアリングサービス。
強み
- 採用力の優位性:未経験者も含めた幅広い層への採用戦略と長年のノウハウにより、安定的に優秀な人材を確保可能。
- 人材育成力:蓄積した研修ノウハウと若手の高い吸収力により、技術者は早期に成長し、契約単価を引き上げることが可能。
- 建設DX支援基盤:ICT技術導入を支援する専門チームを顧客に派遣し、建設業界の省人化と生産性向上を推進。
- 職人紹介の優位性:日本で3団体のみ許可されている事業であることに加え、派遣で蓄積した求職者の集客ノウハウを活用し、建設職人向け人材紹介ビジネスを展開可能。
中期経営計画
2030年10月期の数値目標は、売上収益50,000百万円(2025年10月期実績21,608百万円)、営業利益5,000百万円(同3,110百万円)、ROE20%以上、とした。
リスク
- 建設業界の景気動向:ナレルグループは、建設業界向けを中心とした人材派遣事業を行っている。建設業界における派遣人材の需要は人材不足等を背景に今後も拡大基調であると考えているが、経済情勢の悪化に伴う公共工事や民間工事の落ち込み等により、建設投資動向が著しく変動した場合、就業時間の短縮化、契約条件の悪化、派遣契約期間中の中途解約等が生じる可能性がある。
- 技術者人材の確保:国内の総人口は継続的に減少することが見込まれている。国内における技術者の需給は逼迫しており、今後の技術者採用市場の動向によっては、需要に見合う供給を十分に確保できないおそれや採用コストが増加する可能性もあり、ナレルグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
- 労務管理:万一、不適切な労務管理による法令違反が発生した場合や、労働安全衛生や雇用関係等に関して派遣技術社員との間で紛争が発生した場合等、ナレルグループの事業運営に影響を及ぼす可能性がある。その結果、ナレルグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
- 許認可及び法規制:ナレルグループは、労働者派遣事業者及び有料職業紹介事業者として、厚生労働大臣の許可等を受け事業を行っている。労働者派遣法で禁止されている建設業務(なお、ナレルグループの派遣技術社員が実施している施工管理、CAD作図、施工図作図等はかかる業務に該当しない。)を行う等、何らかの要因で当該事業許可等の取消又は事業の停止等を命じられた場合、ナレルグループの事業活動に支障をきたすとともに経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
M&Aニーズ
- 建設技術者派遣事業の強化および機能拡張。
- 建設DX支援、職人紹介事業の強化および機能拡張。
所感
ナレルグループは、「ITと人材育成の2つの技術をかけ合わせ、プロ人材の減少を補う「生産性を高める業務変革」と「プロ人材の育成と安定供給」を提供・実現する」ことをビジョンとして掲げている。また、中期経営計画“Change and Growth 2030”の基本方針として、「人材とテクノロジーの両輪で建設業界の未来を支える」を掲げ、技術者人財の育成・提供及び業務効率化支援を展開している。ナレルグループは、職人紹介における数少ない許認可事業者としての優位性を活かし、既存顧客基盤を基点に建設DX市場における事業拡大を進めている。特に、職人人材不足という構造的課題に対し、現場レベルでの課題解決につながるソリューションを提供することで差別化を図ることが期待される。今後は、技術者派遣・職人紹介・建設DX支援の各事業間での連携をさらに深化させるとともに、M&Aやアライアンスを通じて付加価値の高いサービス展開を実現できるかが成長の鍵を握る。ナレルグループの中期的な成長戦略とアライアンス施策の展開が注目される。
- 挑戦度☆☆
- 戦略度☆☆☆
- 期待度☆☆☆
以上